先生のバイク
今日は、水曜日。

今日から、学校に行った。

熱も下がったし、頭痛も引いた。


けど、苦しい・・・。



「えええっ!!告ったぁぁぁぁ!??」

廊下中に、美咲の声が響く。


美咲は私の、2番目の親友だ。

小学校からの、親友☆






さすがに、杏奈には言えなかった。




「ばかっ!声が大きいよっ!!」

「ゴメン、ゴメン。

 んで、返事は??」

「まだ。
 ってゆーか、ウチが、撤回した。」

「はぁぁぁぁ??」

「だって、生徒なんかに告られたら、困るにきまってんじゃん。」

「なんで??うれしいと思うよ!」

「でも・・・。」

「大丈夫だよ!!

 花、かわいいし、大人っぽいし・・・。」

「無理無理無理!!!
 ってか、ウチブスだし!!大人っぽいのも、この高い身長だけだよ!!」


本当にそうだ。

めちゃくちゃブサイクな訳でもないし、めちゃくちゃかわいい訳でもない。
冗談でぐらいしか、かわいいっていわれないし・・・。

大人っぽくみえるのは、身長だけ。
他の子より、背が高いのだ。
 どちらかといえば、童顔だし・・・。


「そんなことないよ~!!!」


美咲は、小っちゃくて、キャピキャピしている。
女の子らしい。


いまいちモテてはいないけど、これから美咲の時代は来る可能性が高い。



「でも・・・
  先生、困ってる!生徒に告られたら、キモイにきまってる!!」

「花ぁ・・・。」




「愚痴、聞いてくれてありがとう!!」

「花??」

「すっきりした!!」


私は、美咲に背を向けて、廊下へと、走っていった。

「花っ!」

かまわず走る。


「無視かよっ!!!!!」

「何??」

美咲に背を向け、答える。

「その・・・、

 無理すんなよ!!」


答えず走った。


美咲の方に背を向けて。




だって、泣いてたから。
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