先生のバイク

「中村？？」

「はい・・・。」

（ベシィッッッ！！！）


「いったぁぁぁ！！
　なにすんの！？？」

「お前が、集中してないからや！
　続きやんぞ。」

「集中って・・・。」


できるわけないじゃん。






涙が出てきた。

「おいっ！泣くなよ。」

先生が、スーツの袖で涙をふいてくれる。

「泣いてないです・・・。」

「泣いてんだろ。」

「・・・汗です。」

「フッ・・・

　目から汗？？」

「・・・。」

ようやくおさまったところで、先生が言う。


「そんなに痛かったか？？」

「痛くはなかったけど・・・。」

「けど・・・？」


また涙がでてくる。

先生が、袖でふこうとする。

「やめてっ！！」

「？？？」

「優しくしないで・・・。」


これ以上優しくされたら、もっともっと、もぉ～っと好きになっちゃうじゃん。


「中村？？」

「せんせ、知ってんでしょ！！ウチの気持ち！！
　知ってるんだったら、優しくしないで！！
　好きになっちゃう！

　嫌なの！！！」


「中村・・・。」