車輪の唄
「えぇっ!?休み??」
事務室へ入っていって、素っ頓狂な声をあげた。
「そうなのよ…シフト組み間違えてた。ゴメンね。せっかく出勤してくれたのに」
主任は申し訳なさそうに謝った。
それならそれで電話してよ…
でも少し得した気分だ。
店にいた時間はたったの五分、外へ出た。
商店街はもうクリスマス一色だ。
あと4日もすればクリスマスが来る。
駐車場まで戻ると、同じMAJESTAはもう無かった。
柄の悪いおじさんもいない。
「…電話してみよっかな」
その時の自分の思考回路が自分でも理解できない。
上総に電話してみようと思ったのだ。
勇気を振り絞って発信ボタンを押した。
長いコールの後、上総は電話に出た。
「おはよ。上総、寝てた???」
上総に喋られる前にあたしが喋った。
『おはよ…寝てた』
寝ぼけた上総の声が、頭の中を何かしら洗脳する。
電話しなきゃ良かった。
そんな後悔しても、自分の責任…後の祭りだ。
「急に休みになってね」
声を上擦らせながら言うと、上総は電話の向こうで笑っていた。
事務室へ入っていって、素っ頓狂な声をあげた。
「そうなのよ…シフト組み間違えてた。ゴメンね。せっかく出勤してくれたのに」
主任は申し訳なさそうに謝った。
それならそれで電話してよ…
でも少し得した気分だ。
店にいた時間はたったの五分、外へ出た。
商店街はもうクリスマス一色だ。
あと4日もすればクリスマスが来る。
駐車場まで戻ると、同じMAJESTAはもう無かった。
柄の悪いおじさんもいない。
「…電話してみよっかな」
その時の自分の思考回路が自分でも理解できない。
上総に電話してみようと思ったのだ。
勇気を振り絞って発信ボタンを押した。
長いコールの後、上総は電話に出た。
「おはよ。上総、寝てた???」
上総に喋られる前にあたしが喋った。
『おはよ…寝てた』
寝ぼけた上総の声が、頭の中を何かしら洗脳する。
電話しなきゃ良かった。
そんな後悔しても、自分の責任…後の祭りだ。
「急に休みになってね」
声を上擦らせながら言うと、上総は電話の向こうで笑っていた。