HARUKA -衝動の果てに-



「えー、雨宮は頭痛で休み。松野は昨日部活で足を怪我して病院に行く。遅刻だそうだ」



霧羽が休み。

頭痛かぁ。

身体が強いっていうのが唯一の長所って言ってたくらい健康らしいのに・・・。



朝礼の先生の話は右から左に聞き流し、机の下で携帯をいじった。

あたしからメールしても大丈夫かな、と戸惑ったけれどとりあえず心配していることを伝えたかった。



<頭痛、大丈夫?  悠>



気の利いた言葉が浮かばないあたしの国語力を呪った。

返信はすぐに来た。



<ありがとう。でも、違うの。頭痛なんかじゃないの>



頭痛じゃない?

どういうこと・・・?


この言葉をそっくりそのまま送信した。



<ごめんね。私、二人に会いたくなくて休んだ>




・・・え?




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