HARUKA -衝動の果てに-
来て
*霧羽side*
わたし、考えすぎなのかな。
頭、本格的に痛くなってきた・・・。
棚から頭痛薬を出そうとすると、玄関でチャイムが鳴った。
「雨宮さん、いる?」
体調もひどいし居留守を使おうかなと思ったけれど、出来なかった。
だってこの声は・・・
思わずぽつりとつぶやいた。
「ひらやま、くん?」
「雨宮さーん?」
こんな小さな声は届く筈もなく、平山くんはなおもわたしを呼び続けている。