HARUKA -衝動の果てに-



「雨宮さん、橘内さんと何かあった?」

「え」


それを聞きます?

平山くんが原因なのに?


「二人して様子がおかしいし・・・。喧嘩とか、した?考えられないけど」


最後の台詞はフォローなのか、小さな声で言った。


「言いたくなかったら言わなくていいんだけど・・・。仲いい二人を見て、少し羨ましかったから」

「羨ましい?」

「僕、あの件から男にも避けられててさ。友達いない状態なんだよね。・・・雨宮さん、噂の前の僕知ってる?」


知ってるも何も・・・好きだったんだからいつも見てたよ。


こくっと頷くと平山くんは苦笑した。


「今の僕と結び付けられる?」


うーん・・・、本音を言うと、平山くんはかっこよくて、勉強もスポーツもできて人気者だったから・・・。

皆が自然と周りに集まってたって感じ?

避けられるなんて思いもしなかった。



< 112 / 116 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop