HARUKA -衝動の果てに-
~♪~~・・・・・・
店内に流れていた音楽が止まった。
そして男の人の声で、
《只今より、橘内悠スペシャルライブを行います。皆様、厨房付近のステージに御注目下さい!》
その放送とともに、店にいたお客さん全員がこちらへ視線を向けた。
―――圧倒感・・・。
あたしは慌ててマイクの電源をONにした。
「た、橘内悠です。今から一曲、歌わせていただきます。どうぞよろしくお願いします!」
緊張して上手く舌が回らない。
けど、お客さんはみんな微笑んで、拍手してくれている。