HARUKA -衝動の果てに-
そうか。
石山は・・・
「あたしが離れるのがさみしい?」
『そりゃなぁ~。だって悠が入学したてのころからずっと一緒だったんだぜ。なんか親離れする娘を見送るみたいな気持ち』
「・・・石山」
『なんだい娘よ』
「・・・あたしがまた保健室行っても、相手してくれる?」
『おう』
「一緒にバカみたいな話してくれる?」
『任しとけ。得意分野だ』
「霧羽や平山にも言えないような重いことがあっても聞いてよね?」
『命令かいっ』
「ありがとう、石山・・・」
“ありがとう”。
一番言いたかったこと。
これ以上話すとなんだかまだ甘えてしまいそうな気がして、携帯を切った。