HARUKA -衝動の果てに-
・・・また、風が出てきた。
髪が暴れだす。
―――平山くんが、悠ちゃんを、好き
信じたくないという気持ちと、やっぱりかという気持ちと、嫌な気持ちと、応援したい気持ちが、混ざる。
なんて、複雑な心。
「・・・それで、もし雨宮さんが良かったらだけど、協力して欲しいんだ」
協、力?
わたしが・・・?
平山くんが、すごく礼儀知らずな男に見えた。
腹立たしかった。
好きな人が他の子を見つめて赤くなってるのを見てろっていうの?
私の心を押し殺さなきゃいけないの?
でも、仕方がない。
だって彼は、私の想いを知らない・・・・・・。