HARUKA -衝動の果てに-
「でも、今日のところは一緒にいられないよね」
「えっ?」
「いきなりキスするやつといたくないよね。僕が一人で行くから、先帰っていいよ」
地図もケータイで見るし、と苦笑した。
確かにそうだ。
世間一般の女性はきっと帰宅を選ぶだろう。
でも・・・
「いい。あたしがついてくよ」
「いいの?」
「返事、まだ返してないでしょ」
そう言うと平山は戸惑いながらも「だね」と失笑を浮かべた。