妬いてほしいの
いつまでもウダウダしてると、後ろからポンッと肩を叩かれる。
「っ!?」
びっくりして後ろを振り向くと、柚稀。
すっごい、満面の笑みをわたしに向けている。
み、見られたああぁぁぁっ!!
「由加、気合いはいってんなー」
「ごめん、それ以上いじんないで」
ああ、もう!
普通にいつもみたいな服でくればよかった!!
じゃあ行くか。そう言って手をわたしに差し出す柚稀。
でもわたしは意味がわかんなくて首を傾げる。
「手にぎろう。ってコト」
「あっ!なるほど…」
わたしは納得して柚稀の差し出された手を握る。
それを見て柚稀は、無防備だよな。って笑った。