妬いてほしいの
「ほんっとーに知らないの?」
じっと直哉の顔を見て聞く。
この質問をしてショックを受けるのは分かってるんだけど、聞かずにはいられない。
「だから知らねぇって」
「うー…」
そんな即答で返さなくてもいーじゃん。
「…何?明日がなんなわけ?」
「……誕生日」
搾り出すような声で呟くと、直哉が「は?」って聞き返す。
……。
「私の誕生日なの。」
そう言ってジトッと直哉を見る。
「…なんだよ」
その視線に直哉が気付いた時、
「直哉の大バカやろーっ!!」
大音量でそう叫んだ。