妬いてほしいの
「暇?」
「暇…だけど」
2度目の質問に、取り合えずそう答える。
柚稀帰ったから普通に暇だもん。
「じゃあ俺ん家な」
「……直哉ん家?」
まさかの展開にポカンと聞き返すわたしに、
「もう他の男の部屋行くな」
直哉は真っ直ぐわたしを見て、呟く。
でも――…
「え?え?え?」
意味がわかりません!
他の男って誰っ?
頭にクエスチョンが浮かんだのに気付いたのか、直哉はため息をはく。
「いくら、“友達”でも無防備に“男”の部屋行くな」
「……、え?それって」
柚稀のこと?