薬指のしあわせ
なく、
どうしようもないんだと
一人なみだをこぼす癖
まだ治らないんだね
丸くなった君の背が
あのころより小さく見えて
僕はなんだか
わけもわからず悲しくなった
時計の針は
見えない手に急かされて
暗い道を走る僕らを
いつだって嘲笑っては蹴りつけた
どうしようもないんだと
一人なみだをこぼす癖
なんでもないよと
笑う癖
なんだってこんなにも
痛々しくて
愛しいんだ