夜の街、蝶が舞う
「…あのさ」
皆瀬くんが何か
言った気がした。
「…あのさー!!」
皆瀬くんが大声で言った。
「それ、
合成じゃねん?」
「…え…」
「体の向きとかおかしいじゃんか」
そう言って
皆瀬くんは黒板前まで行った。
その写真を手に取ると
一気に破いてゴミ箱に捨てる。
――皆瀬くん…
あぁ、
私はなんてバカなんだろう…
彼氏にこんなことさせて。
皆瀬くんは教室から出て行ってしまった。
私は
慌ててあとを追いかけた。