夜の街、蝶が舞う
「え…」
「松坂さんがね、
香苗ちゃんなら誰でも抱かせてくれるって言ってたよぉ」
気づいたら手が震えていた。
―こわい
こわい…
「早く開けてよぉー」
私はケータイを手に取った。
け、けいさつ!
-ダメだ…
学校にばれる…
友達は…いない…
親戚…知られたくない…
私は、
電話帳を一気に見る。
――皆瀬くん……っ
皆瀬くんしかいないっ!!
私は時計を見た。
昼休みだから大丈夫だよね…