夜の街、蝶が舞う
蝶々

seven




「…美里!!開けるなよ…っ」


ふと聞こえた声。


ドアを閉めようとしたが

男に手をつかまれる。



「ーやっ……」


しかし、

すぐに手は離された。



「…だれだ、テメェ!!」



ドアの隙間から

見えた人は




皆瀬くんだったんだ




「…!!」




なんで…


どうしてよ…


私は
床にしゃがみこんだ。


-人を殴る音がする。


皆瀬くんが…っ


ドアの前が静かになったところで、


ドアが開いた。





「………皆瀬くん…っ

傷が…」


下唇がきれている。


「そんなことより
ここを早く出るぞ」





皆瀬くんに
腕を引っ張られた。






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