夜の街、蝶が舞う
―――――………
―――
4年後。
「ママー」
ゆいが私を手招きした。
庭の植木近くにしゃがみこんでいる。
「なあに?」
私はゆいに近づいた。
「ちょうちょ!」
ゆいの小さな手が指すものは
綺麗な蝶だった。
「ほんとだ」
「ゆいね、
ちょうちょになりたいな」
ゆいは嬉しそうに言った。
「なれるかなあ?」
「うんっ!
だってね、パパがね、
ママは昔ちょうちょだったって言ってたよ!!」
―――ビクッ