うさのさんの動物観察日記
新しい飼い主が決まるまでは、うさのが飼い主だ。
さっちゃん家が破産しないように、ニャースケの餌を頻繁に持って行った。
「あのこれ、皆さんでどうぞ・・・」
と、モンプチ5缶セットを差し入れ、さっちゃん家の他のネコにまで気を使う始末。
しかし、ネコを飼うということは餌を与えることだけにはとどまらないのだ。
ニャースケは、うさのに出会う前に人間に何かひどいことをされたらしかった。
ネコのプロさっちゃんをしても、ニャースケはなかなか懐かず、さっちゃんは苦労した。
加えて、ウンチがなかなか出てこない。さっちゃんはウンチをすることを思い出させるために、ニャースケの肛門を始終指で優しく押し続けなければいけなかった。
「う、うさのが安易にネコを頼んだせいで、さっちゃんにとんだご苦労を・・・ストレスでさっちゃんがハゲたらどうしよう・・・さっちゃんが嫁に行けなくなるのではぁぁああ!」
ニャースケに世話を焼くさっちゃんを見て、うさのはますます萎縮した。
一刻も早く、ニャースケの飼い主を見つけなければ!
手当たり次第聞いて回ったが、出産ラッシュの季節でもあり、ネコが好きな家には大抵、既にネコがいる状態。飼ってもいいという人はなかなか現れない。
どうしよう、さっちゃん家が破産する~!
誰か!誰か助けてください!!
世界から忘れ去れてしまったように感じたうさのは、世界の中心で飼い主を探してみることにした。