うさのさんの動物観察日記
・・・。
壁に押し付けたキャップの中に落ちた胴体部と、うさのの足元に落ちた頭部。
コバエが夢見た大空も、
うさのが夢見たコバエからの「ありがとう」も、
一瞬のうちに消えてなくなった。
「フギャーーーー!!!!」
一瞬遅れて、うさのの叫び声が部屋中に空しく響いた。
コバエが弱すぎるのか。
うさのが強すぎるのか。
恐らく、そのどちらもなのだろう。
空しい気持ちで掃除機をかけながら、うさのは思った。