座敷わらしの恋
「私も割と最近知ったんだけどさ。
座敷わらしって、知ってる?」


キリ姉の言葉に、「名前くらいは」と答える。

確か、福の神の一種だったように認識している。

姿を見ることができたら幸せになれるとか、子供には見えて大人には見えない、とかなんとか。


「じゃあ、座敷わらしが間引きされた子供だって話は知ってる?」


「なにそれ」


間引き?

植物の話なんてしてたっけ?


まぁ知らないか、と前置きして、キリ姉が続ける。

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