座敷わらしの恋
「ここのボタンを押すとだな、メニュー画面が出てきて」


「めにゅーって? レストラン?」


「あー……まぁ、要はこの機械でできることを表示してくれるんだよ」


「うんうん」


「で、ここでこう、カメラってのを選んでまたボタン押して」


「すごいすごい、画面がなんか動いてる!」


いちいち反応が賑やかだな。

一通り教えてやると、


「私も撮りたい!」


と、紫がケータイを俺の手から奪っていた。
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