座敷わらしの恋
紫がカメラを構えていろんなものを撮り始めたのをぼんやり眺めていると、ふと何かに気付いたようにこちらに駆け寄ってきた。


「悠君、一緒に撮ろうよ」


「……えー」


思わず俺は顔をしかめてしまう。


「何よ、私とじゃ不満なの」


「いやそもそも、写真撮られるのあんま好きじゃないし」


つーか、自分のケータイに自分の顔が写ってるってのが、なんかおぞましいというか。
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