ノラネコに首輪
好き、好き、好き
好きでいっぱい。
シュウのことが好き。
「・・・いってくるね。シュウ」
「うん、いってらっしゃい」
バックを持ってドアを開けて外に出る。
12月だからかな、風が冷たい。
視界が眩しくてぼやけてて、なんかやだ。
「・・・・・・どこにも行かないでね・・・」
小さな声でつぶやく私。
直接じゃないし、シュウ本人には言ってないもんね。
これくらいならいいでしょう?
階段を降りるヒールの音が耳にも胸にも頭にも響いて
痛いよ、・・・シュウ。
でも十分、私も痛いなぁ・・・、ウザイ女だよね。