ねぇ どこが好き?

何度もそれを繰り返し




小嶋クンの荒れた唇が




すっかり柔らかくなった頃






「これ以上続けたら…


オレ自分が抑えられなくなる」





と私から離れる小嶋クン






一人分くらいの距離を保ち





顔だけ私の方を向ける








「コハナさん……

今のは…コハナさんもオレのこと

想ってくれてると考えていいんですよね…!?」




真っ直ぐな眼差しがそそがれる






うつろな顔のまま




コクンと頷く









「ホントっすか!

やった〜! オレまじうれしい」



子どものようにガッツポーズを決める小嶋クン





やんちゃな男の子の顔に変身







――正直…



今まで男の人として意識してなかった





けど小嶋クンの声は大好きで…







女は耳で恋をするって言うけど




……ホントだな






はしゃぎ続けている





小嶋クンの手をそっと握る


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