ミ カ ン が あ つ ま る
両親が離婚して早八年。母親には一度も会っていない。
会いたいとは思うけど、行動にしようとは思ったことがない。
小さい頃からこんな感じ。
冷めてると言うか、冷酷と言うか…。
可愛げが無い。とは自分の事を言うのではないかと思う。
プッカの朝ご飯が終わったのを見て、部屋を掃除する。
朝5時。
掃除機なんてかけたら近所迷惑になる時間帯。
近所様の睡眠を妨げないよう、ほうきを使って埃を掃く。
それから支度。
朝ご飯なんて食べない。気持ち悪くなる。
水を飲んで、顔を洗う。
それから歯磨き。
鏡の前で制服に袖を通す。
新調を間違えたのか、一回りデカい制服。
高校に入学してから二年たつのに未だにブカブカしている。
「不恰好すぎる…」
黒色の生地に白のライン。真っ赤な大きめのリボン。
指定された制服の可愛さに惹かれて入学した高校も、もう飽き飽き。
日に日に痩せていく身体。
大きかった制服が更に大きく見える。
身体を覆う金色の髪が更に身長の小ささを際立て、華奢さを際立てる。
虚ろな曇りがちの大きな黒目。小さなおちょぼ口。長く濃いまつげ。
そこらへんの女優やらモデルなんかより何倍も可愛い。
見た目だけは自信がある。
毎日努力しているからこその、自信。
「いってくるね、プッカ」
返事は無い。なにしろ相手はウサギ。
バシンッ
…足を地面に打ち付ける音が、プッカの返事。
会いたいとは思うけど、行動にしようとは思ったことがない。
小さい頃からこんな感じ。
冷めてると言うか、冷酷と言うか…。
可愛げが無い。とは自分の事を言うのではないかと思う。
プッカの朝ご飯が終わったのを見て、部屋を掃除する。
朝5時。
掃除機なんてかけたら近所迷惑になる時間帯。
近所様の睡眠を妨げないよう、ほうきを使って埃を掃く。
それから支度。
朝ご飯なんて食べない。気持ち悪くなる。
水を飲んで、顔を洗う。
それから歯磨き。
鏡の前で制服に袖を通す。
新調を間違えたのか、一回りデカい制服。
高校に入学してから二年たつのに未だにブカブカしている。
「不恰好すぎる…」
黒色の生地に白のライン。真っ赤な大きめのリボン。
指定された制服の可愛さに惹かれて入学した高校も、もう飽き飽き。
日に日に痩せていく身体。
大きかった制服が更に大きく見える。
身体を覆う金色の髪が更に身長の小ささを際立て、華奢さを際立てる。
虚ろな曇りがちの大きな黒目。小さなおちょぼ口。長く濃いまつげ。
そこらへんの女優やらモデルなんかより何倍も可愛い。
見た目だけは自信がある。
毎日努力しているからこその、自信。
「いってくるね、プッカ」
返事は無い。なにしろ相手はウサギ。
バシンッ
…足を地面に打ち付ける音が、プッカの返事。