君想論 〜2人のサヤカ〜
残念ながらこの秘密はほどなくして、ある一部の人間に知れ渡ることになる。
何故って……??
先に言っておくが、しくじったのはオレじゃない。
[梧 清花]の方だ。
しかも最悪なのは、さり気なくオレの秘密(=青春の過ち)の方まで露見しちまったことだ。
何てったって、「秘密を共有する」と言っときながら、その“前提条件”がこの時点で既に崩壊していたのだからな……
どう言う意味かって……??
マヌケな話だ。聞かれちまっていたんだよ、ここでの会話がよ……
オレも気付いていなかったんだが、この時、昼休みの屋上には、オレと[梧 清花]以外の人物がもう1人いたんだ。
隅っこの方にな……
オレ、ついてないな……超絶に……
今度、神社に行って住職さんにお祓いして貰おうかな……
何か得体の知れない何かが出てくるかもしれん……
こーぅ……運気を奪うアヤカシみたいなヤツがさ……
―――…………