君想論 〜2人のサヤカ〜


「とは言っても、彼女もアナタ達と何の変わりもないクラスメートよ。みんなで助け合って、彼女と仲良くしてあげてください!!!!はい、先生からは以上です!!!!!!」


そう言って板倉先生はクルリと体を黒板に向け、転校生女子の氏名らしきものを白いチョークでカツカツと書き始めた。

黒板にはデカデカと『梧 清花』と書かれている。


(……なんて読むんだ……??)



「はい!!!!では、今日からみんなのクラスの一員になる『梧 清花』(アオギリ サヤカ)さんです!!!!」


ほぅ……アレで[さやか]と読むのか……


「じゃあ、梧さん!!!!入って来てください!!!!」


そう言い終わると、すぐに教室の入り口の戸が開く。

教室にいたクラス全員がそちらの方に視線を向ける――………


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