君想論 〜2人のサヤカ〜
[梧 清花]は板倉先生に話を聞き終えると、完全完璧ノーリアクションで杖を付いて歩き出した。
その区間に座っていた既存の生徒達からの視線は、あまり温かいものではなかっただろう。
[梧 清花]は杖を付きながらゆっくりとオレ(の隣の席)に接近してくる。
(遠近の関係上)徐々に下を向きっ放しの[梧 清花]の素顔が露わになっていった――………
(おょ……??)
オレのすぐ近くまで寄ってきた時にチラリと顔を覗いて見ると……
(あら……??意外と可愛い……)
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