君想論 〜2人のサヤカ〜


目は相変わらず半開きのままだったが、恐らくパッチリ開けば日本人好みの大きい瞳に化け出るだろう。

肌は健康的な色をして、口元もキュッと閉まって、眉も細く妙に繊細に整えられていて、何だか気品のある顔立ちだ。


前髪が短めなのは、きっと美容師さんのナイスチョイスだ。


この顔はしっかりと周囲に見せびらかすべきだ。


いや、っつーかマジで可愛いな。


顔だけはね――………




そんな桐野くんの目利きタイムなど一切関係無しに、[梧 清花]は指定されたその席にトスンと腰を下ろした。

座るや否や、首を左右に傾け、首の関節をポキッ、ポキッと鳴らす。


「……えぇ〜っと、それじゃあ!!!!梧さんを含めて、さっそく朝のSHRを始めま〜す!!!!!!」


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