君想論 〜2人のサヤカ〜


「まぁ、要するにだ。お前を梧さんの[お世話係]に任命したいワケよ。席近いし、ちょうどいいだろ??」

「……生徒が教師に向かって言っちゃイケない台詞なのは重々承知ですがここは1つ……ふざけんじゃねぇーよコノ野郎!!!!」


オレが[お世話係]……??

バカ言っちゃいけねぇーよ。

桐野くんは人を気遣う類の仕事が嫌いなんだよ……


「まぁ、そう言うな。確かにこの学校の設備は、他校と比べるとかなり充実している。障害者用のエレベーターや手すりもあるし、無駄な段差も全部省いて設計してある。生活する上での目立った問題点はないだろう」


まぁ、ここの校舎割と新しいからね。

[のーまらいぜーしょん]とか言うヤツだな。


「それでもやっぱり、慣れない校舎で生活する分には何かと不便に思うことがあるだろうさ……だから頼みたいんだよ」

「ゔ〜ん……」


まぁ、こういう生徒想いな面があるから板倉先生は割と好かれているんだなぁ……




























「頼むよ桐野……??お前なら、この学校の設備にも詳しいだろ……??[適任]って言ったらやっぱりお前なんだよ……」

「……………」



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