君想論 〜2人のサヤカ〜


……ま、俺には全然関係のないことだがね。

どーでもいいっつーの……


「付き合い切れん……」

「………????」


おっと、口に出しちまったや。

目の前の“しーなちゃん”とやらが、不思議そうに小首を傾げている可愛いなコンニャロー!!!!


「いいや、何でもない」

「そうですか」クスクス


例にも漏れず、麗しいエンジェルスマイルを浮かべつつ、


「あっ、そう言えば、自己紹介がまだでしたね♪」


そう言って、スッと右手を差し出してきた。

どうやらシェークハンドを求めているらしい。

その女の子らしい白くて綺麗な手に、桐野くんは内心キモチ悪いくらい意識しながら、ギュッと握り応える。





「私は1年2組の『椎名れい』(シイナ )です。宜しくお願いします♪」


ほぅー、

それで[しーな(椎名)ちゃん]か。


「1組の[桐野 泉]だ。オレのことは気軽に[桐野くん]とでも呼んでくれ」


ちなみにコレ↑、決まり文句だからね!!!!

可愛い女の子に[くん]付けで呼ばれると、何気にテンションが上がってしまう桐野くんであってだなぁ〜……







「………????」







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