勝手に好きです!

賑やかな事を好む蓉子さん。立場上もパーティに出向く事は少なくない。家族で呼ばれたりもする。ハルは撮影、と言って逃げるしお父さんはそんな場が得意じゃないからやんわり断る。従って私が付き添う事もあるにはある。

家に呼ぶなんて、どんな人だろう?

蓉子さんの周りでよく見る顔ぶれを思い出してから、あのエロそうなハゲちゃびんだけは嫌だな、と取引先の部長らしい人を思い浮かべた。


「…なんか嫌な予感がするんだよね」


ハルはまだ怪訝な顔でそんな事を言っている。

「今日休もうかな」

なんて言い出す始末。

「体調も悪くないのに、そんな予感だけで?ハルってば不真面目」と目を細めると「不真面目!?姉さんそれは新しいプレイ!?良いよ!受けて立とう!必ず勝つ!そして姉さん、ご褒美を貰うからね!」

といきり立った。


ハルのスイッチって時々分からない。


< 37 / 54 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop