勝手に好きです!

「おまえにそうゆう気はイチミリも起きないから」

あう、ばっさりと言い放ってくれますな。

「ならいいでしょ?蓉子さんに用事?帰るまで待ってて?」


身長差の為に見上げる体制になる真さん。どこの角度から見ても限りなくかっこいい。


「……無自覚なのも大概にして欲しい」


ハァとまたため息。細まった瞳から色気が垂れ流しになって悶えそうになる。『無自覚』その言葉は蓉子さんが真さんを比喩した言葉の筈だ。私が首を傾げると、


「いや、いい。それより、何か吹いてる」


真さんの視線が対面式のシステムキッチンに向いた。


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