勝手に好きです!

私が手早く調理を進める間に真さんはカウンターに腰を降ろす。帰らないでくれるんだ、と思うと俄然やる気が出るよね!愛のパワーって素晴らしい。

「真さん、私いいお嫁さんになるよ!」

顔を上げて、真さんの透明で綺麗な夜色の瞳を見つめた。



「ああ、そうだな」


真さんが目を細める。少しだけ上がる口元、意地悪に見えるその表情、それでも優しさを含んだ色。


もう、大好き。


真さんのそんな仕草ひとつで、舞い上がる。

顔が熱くなる、

胸がドラムを叩く、

ついでに指先が痛い。


あれ?


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