チャンピオン【完】
3※ハイティー
※
そのタッグマッチまでは1カ月しか日がないと言う事であった。
だが、そんなこと私は知らない。
って言うか、絶対試合なんてでない!!
私はあの日から宥めたりスカしたりしてくる兄貴を無視し続け、普段通りに学校に通った。
貴丸は食堂で顔を合わせても、無言。
私は彼からは綺麗に無視されていた。
それも気に入らない。
どれだけ強い選手なのかは知らないが、こいつが頼みこんでくるならまだしも、その態度はないんじゃないですか。
土曜日の今日、学校は休み。
のんびりと起きだした私は、朝ご飯をとりに食堂に来ていた。
食堂には先客。
マラソン上がりらしく首にタオルを巻いた、いつもの黒ジャージが冷蔵庫の前にいる。
「... おはようございます」
「オハヨウ」