チャンピオン【完】
7※パーティーライン
※
ママが亡くなってすぐの頃でした。
しょんぼりしている私を見かねたパパが、何か習い事を始めなさいと言った。
小学校のお友達の間ではフィギュアスケートが流行っていて、私は是非それがやりたかった。
『フィギュアやるなら、これが出来なきゃあ、話にならんぞ♪』
パパは隣町の柔道場に、幼い私を放り込んだ。
私はかなり真面目に練習をしたし、たぶん素質があった。
それがフィギュアスケートの役には全くたたないことに気がついたのは、瞬く間に小学生女子の頂点を極めたあとであった。
私は怒り狂って柔道を辞めた。
兄貴はお祝いの赤飯を用意してくれて、パパは爆笑していた。
これが今まで封印していた私の黒歴史です。
「なので、受け身には自信があります」