チャンピオン【完】


「お前とキスしたい」

さっきから勝手にしてんじゃん。


答える代わりに私は再び目を閉じた。

そしたら待ち詫びていた、深い接吻けが始まった。





その試合前夜。

私は貴丸の部屋で、いくつかの寝技を教えてもらった。


全くリング上では使われることがないと思われるそれは、一度目だけ千切るような痛みがあった。

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