私のペットは俺様わんこ。
『…犬に戻れないんだわ』


「……へ。」


『だからさ、あやめがイイって言ってくれてよかったあ』


「え、ちょ」



あたしはギュゥっと抱き締められたまま
思考が停止した。



「待って。待って待って?」



グイッとあたしはくぅちゃんを離した。



『ん、なに。』



きょとんとした顔であたしを見る。
……可愛ぃ、じゃなくて!



「なんで人になれたのさ…」


『わかんね。』


「なんで!」


『彩芽のそばにいたい、って思ったらこの通り。』



そういって手をひらひらさせた。
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