私のペットは俺様わんこ。
あたしをユラユラと揺らす。
まるで泣いてる赤ちゃんをあやすように。



『泣き虫。』


「え。」



あたしは自分のほっぺに触れた。



「泣いちゃったんだ…」


『ごめん、泣かして。』


「なんで謝るのさ」


『悪いなと思ったから?』



口を歪めて笑うくぅちゃん。
ぽふっとあたしはベッドに下ろされる。



『大丈夫?』


「うん。」



心配そうにしゃがんであたしを見つめる。



「ごめんね?」



あたしは布団からくぅちゃんのほっぺに手を伸ばした。
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