私のペットは俺様わんこ。
『…なワケねーだろ?』



そういってくぅちゃんはあたしの顎にそっとふれて開いた口を静かに閉める。



『俺、黒い犬だったから黒木空汰にした』



にこにこ笑いながら長い指であたしのほっぺをツンツンする。



『焦った?』


「あ、焦るよ!」



あたしはその手をバッと払いのけた。



『俺だって馬鹿じゃねーよ』



そんくらいわかる、と呟いて笑う。

そ、そっか……
あたしはホッとため息をつく。

よし、面接頑張ろう!



『早く用意しろよ?』


「わかってる!」
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