灰色の羽
【第二章】



その少女を拾った日から、もう三日がたった。



私は子供が嫌いだ。



その時はつい、老婆心のようなもので脊髄反射的に助けてしまったが、それもその場限り。



あとは警察か児童相談所にまかせればいい、



そう思っていた。




そう、




そう思っていたのだが…



私は後ろを振り向いた。


ちいさな体がちょこんと私を見つめていた。



なにやってるのよあんたは…



「……はぁ。」



もはや癖になっていたため息をもらした。



ことの顛末は少し時間をさかのぼる。
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