片翼の天使達
少女の視線は飾りの揺れる漆黒の翼に向いた
嫌悪のような、同情めいた色がその瞳に現れる
「なんだよ、そんなに珍しいか?」
ハッとしたように少女は眉を寄せる……哀しそうに
「あんた…何で……」
こんな所に?こんな扱いを?
そんな風に続きそうな言葉が手に取るようにわかった
「決まってる。俺も異端だからだ」
初めてあった少女の腕を引き寄せて、次々と脅したが少女はただ驚くばかりだった
相手の考えが……なぜだかわかってしまう
それほどお互いの存在が近いというのだろうか………?
「ばらされたくなかったら……俺をここから出せ」