片翼の天使達



フェニはくつくつと笑うレイブンを睨みながらも以外に思った



最初は人形のように思えた端整な容貌も笑うと歳相応の少年らしく思える



「綺麗な色だな」



改めて笑いながら言われてフェニは少し頬が熱くなる


そんなことを言われたのは初めてだったから……



「……あんたもね!」



ツンとして返せばさらに可笑しそうに笑うので、ほっといてフェニは茂みを掻き分けた





「とにかく水でも…………!?」




静止したフェニに気付きレイブンは後ろからフェニの視線の先を追った




「……!」




二人は呆気にとられる



川辺に人が倒れていた、二人と歳も変わらない少年……?


しかし、呆気にとられたのはその姿だった



鎖……鉄灰色の太い鎖がその少年の体にがんじがらめに巻き付いていた




濡れた金の髪が幼さを残した顔に張りついている………全身ずぶ濡れ、そして鎖……



川の浅瀬まで這いずり力尽きたように倒れていた



フェニは慌て駆け寄った


しかし、レイブンは奇妙な違和感を感じたが、よくわからないまま駆け寄った







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