夜ゾラニ君ト…
 ――触れないで。

そぅ聞こえた気がしたんだ。

「もぅそろ帰るか。」
さすがに時間が…
明日起きれねぇよ!!

「送ってくょ、家どこらへんだ?」

少女の温度が冷へと戻る。
「カエルバショナンテナイ。」

そぅ言うと、彼女は去った。

…ャベえ!!
早く帰らねぇと!



 ̄次の日。


「晃流も行くっしょ?」
「ぉお!!」

俺ゎ拓とバイクに飛び乗った。


――――――――


今夜もウルサイ街のなか。
ぁたしの存在は認められてますか…?

…なんてね。
認めなんてしなくてイイ。

オマエらみたぃな集団に、混ざりたくなんかナイ。

壊してしまいたいほどのこの世界で、存在を認められたいなんて…

私はそんなバカぢャナイ。


腐りきった若者は、今日も騒音を撒き散らして、笑っていた。

「死ネ。。」

確かに発したその言葉も、騒音にもまれて彼らには届かないまま…

道行く人を睨みつけて、たださまよっていた。

さっきから何度も絡まれ、モメて、さまよって、モメテ、さまよう。


今朝盗ったりんごをかじった。ズラリとならぶ店々の裏。
ゴミ箱の陰に寄りかかるように座る。

足元にすり寄る一匹の黒猫に半分のリンゴを分けた。
そして、意味もなく走り出した。人気のナイ橋に向かって。。


見えなかった。
見えなかったんだ。


手探りでしか、進めゃしない。怖くなって、がむしゃらに…

「 アあぁぁぁ−  」


聞こえないんだなんにも。。


無音、無色の世界をただ走り回った。


―ドンッ!

「てぇな、どこ見てんの」

「 ぁぁー ぁ…  」


「ッんだょ、こぃつ。
聞いてんのかょ!!」


「…何も聞こえねー。」

ドカッ!

「ッヤロー」

バキッ!ゴスッ


…ぁあ、またか。。


かすかに聞こえた気がした。

痛々しい、傷つけ合うトキの音…
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