君の御影に見た滴
そう言われて、僕は持ち上げられたまま車輪の姿を確認出来ないようにされた。


そう、車の中に放り込まれたのだ。


それでも僕は泣いていた。


「坊ちゃん、麻様も亡くなりました」
 

その言葉にが耳に入ってきても、僕にはどうでも良かった。


「結核です。坊ちゃんも感染している恐れがあります。別荘でこれから過ごしていただきます」
 

そのまま僕は家からずっと離れた別荘に放り込まれた。
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