いつまでも、いつまでも。




『…起きなきゃ、いけねぇよなぁー…』


よっこいしょっ、とベッドから這いでる。


『ーっ、さんむっ』



まだ5月。暑かったり、肌寒かったり、だ。


そんな季節の中、肌寒い今日。



俺はいそいそと欠伸をしながらキッチンへ向かい、暖房をいれた。


洗面台へ行って、冷たい水で顔を洗う。


顔が凍るような感覚を味わった後、暖房で手を温める。



そして簡単に珈琲を作り、パソコンの置いてあるテーブルの前のソファーに座った。



湯気がでてる珈琲の入ったカップを手で持ち、ゆっくりと二口程呑んで、寒い朝を満喫した。



ちらっと時計に目をやる。


針は、6時20分を指していた。



『んーっ、はぁ。…やるか』



大きく深呼吸をし、パソコンと向き合う。



胸にかけている、チェーンにぶら下がった指輪をぎゅっと握り、キーボードを叩き始めた。




< 7 / 8 >

この作品をシェア

pagetop