いつまでも、いつまでも。
『…起きなきゃ、いけねぇよなぁー…』
よっこいしょっ、とベッドから這いでる。
『ーっ、さんむっ』
まだ5月。暑かったり、肌寒かったり、だ。
そんな季節の中、肌寒い今日。
俺はいそいそと欠伸をしながらキッチンへ向かい、暖房をいれた。
洗面台へ行って、冷たい水で顔を洗う。
顔が凍るような感覚を味わった後、暖房で手を温める。
そして簡単に珈琲を作り、パソコンの置いてあるテーブルの前のソファーに座った。
湯気がでてる珈琲の入ったカップを手で持ち、ゆっくりと二口程呑んで、寒い朝を満喫した。
ちらっと時計に目をやる。
針は、6時20分を指していた。
『んーっ、はぁ。…やるか』
大きく深呼吸をし、パソコンと向き合う。
胸にかけている、チェーンにぶら下がった指輪をぎゅっと握り、キーボードを叩き始めた。