秘密な彼氏
白衣の王子様が部屋を出て行き、千夏はベッドリクライニングでゆっくり起きた。
見渡すと、とてつもなく凄い豪華な病室だ…

「な、何?こ、個室なんて…なんでよ…まるでホテルじゃん!?こんなとこ払えない…」

その時、コンコンとノックされた…誰だろう?

「はいっ。どうぞ…」

知らない男性だ…2人できている。

一人はジェントルマンって感じ…風格のある人。もう一人は秘書…かな?そんな感じだった。

ジェントルマンがいきなり頭を下げた。

「この度は大変申し訳ございません。私の不注意でこの様なことになり。申し訳ございません。お体の方は大丈夫ですが?治療費等私が責任を持って支払い致します。今後の生活費モ完治するまで私の方で責任取りますので、安心して、療養して下さい。」

「あ、ありがとうございます。あの、そこに飾ってあるお花は…もしかして…」千夏が聞いた。

「社長がご用意されました。」
やっぱりこの人秘書なんだ。
で、ジェントルマンが社長か……私、事故で目利きになったのかしら?

「私、こういう者です。」社長が名刺を両手で渡してくれた…

私も、一礼して受け取った。
「この度は本当に申し訳ございません。これからの治療費など通院の費用は全て私にお任せ下さい。そしてゆっくりと治療を専念して下さい。」

社長は自ら深々と頭を下げた。

気取らず、とても誠実な感じの社長だった。

「あ、ありがとうございます…」

「また、伺いますので、お大事になさって下さい。」と、言って社長は帰って行った。

私はなんか疲れてしまい、そのままうとうと寝てしまった。

夕食になりやっと起きた。やはり個室はよく寝れるな。

気が付くと、テーブルの上にまたまた花やデザートなどがおいてある…

そして、さっきの社長さんの名刺だった。

よくよく見ると、見慣れた会社名が書いてある…
㈱青山総合インターナショナル…………











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