いばら姫と王子様 ~AfterDays~
「勿論です」
芹霞は私の親友だ。
今度こそ、私は芹霞を護るんだ。
何があったとしても。
何か――起きるのだろうか。
「もうすぐだ。
もうすぐで私は――。
アオ――」
天井に向けて消えてしまいそうな程に弱々しい声音を残し、緋狭さんは静かに微笑んで病室から消えた。
芹霞には、何か秘密があるのだろうか。
緋狭さんを悲壮な表情にさせる程の、何かが――?
だけど、私は芹霞の友達だから。
私を命がけで護ってくれた親友のために。
今度は私が命をかけるんだ。
そう、私だって芹霞を護れるんだ。
どんな劣等感を抱いていても――。
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「貴方が隠した気持ちは、本当は誰に向けたものなの?」