それでも痩せたい恋物語
「じゃあ・・・またね・・・」
「うん、また明日」
これでいいはずなのに。何でかな。むなしく感じる。

体重が明確になった瞬間、さっきより太って見える顔。
贅肉。どこを見ても贅肉の塊。
一気に太く見える足。
ずっと気にしたことなんてないから分からなかった。

きっと私が甘かったんだと思う。

だって、毎日が楽しかったから。
微妙に顔が太っていくことがわかっても、年頃だから仕方ないだとか。
雑誌のモデルさんじゃないんだから、少しくらい太っててもおかしくない、とか。

少しの甘えが、大きな誤算を生む。

そりゃ、一日三食食べてお菓子食ってりゃ太るわな。

浮かれた私が馬鹿だった。

納得している場合じゃないんだけど。
急激に彼の隣にいてはいけない気がした。

そんなことを目の前で言ったら、否定されるに決まってる。

とにかく、この状況を打破しなくてはいけない。


それから私の、初めてのダイエットが始まった。



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